羅小黒戦記をみた

こんな丁寧に作られてるアニメーション久しぶりに観たなぁって思った。
中国アニメ舐めてた。ていうかアニメって日本の独壇場だと思ってたんだけど知らぬ間にえっっっぐいことになってた。すげぇ。
動きがすごく滑らかで背景も良く、なによりキャラクターの細やかな手指の動きや表情の豊かさに驚いた。
キャラクターも可愛いし、初めのフーシーとシャオヘイの「新しい家族」という繋がりがムゲンという妖精を取り締まる人間に壊され、妖精たちの新たな住処となる館へ向かう旅道中でムゲンとシャオヘイの師弟関係が育まれたところで、実はフーシーがシャオヘイに手を差し伸べたのはシャオヘイの持つ特殊な能力のためで……っていう。
シャオヘイが偽りの繋がりに拘らず、自分の住処を奪った人間側にも関わらず、自分で見て聞いて感じ取ったムゲンという師匠を選び取るところもグッときたし、フーシーに命を奪われそうになっているシャオヘイを助けに向かうムゲンの「シャオヘイには私しかいないんだ」ってのがも〜〜〜……。
人間に奪われ、仲間だと思った妖精にも欺かれたシャオヘイよ……。
いや妖精側にも無理くりではなくシャオヘイの意思で妖精たちの理想郷を作らせようと兄貴分が随分フーシーに対して言ってくれてたけども!!!
人に奪われそれでも人に寄り添って生きることを選択した妖精達にとってこれからは辛いだろうなぁ。
館長の「積み上げてきた信頼が壊れるのは一瞬だ」って台詞かなりキチィ。
積み上げてきた自然を人間に一瞬にして壊された妖精が言ってんすよ。重みが……重みがちげぇ……。
みんな心の中に正義というか大義を持っててそれを擦り合わせて生きていくのか受け入れられないと逃げるのか強大な力で押さえつけるのか、人間も妖精も同じじゃぁ……。

原作未履修なので出てくるサブキャラクターについて全く分からないんだけどそれでも楽しめたし、ホンマに何よりアニメーションが良い。
そりゃ比べたら何度も何度も観てるプロメアのが好きだけども全然負けてない。凄い。
あと普通に文化の違いというか笑わせに来てるところがちょっと違うのが新鮮だった。
魚食いまくってる生活から陸に上がって飯屋に行った時、港町ゆえ「海鮮がオススメですよ」という店員に対してノータイムで「結構」とシャオヘイとムゲンが揃って言うところとかクスッときました。可愛い。

えーまだ観てない人絶対観てほしい……。
ほんまにオススメ……。
ざーさん声可愛いし宮野真守の淡々とした台詞回し癖になるし櫻井孝宏櫻井孝宏だった。彼の声に寿命削られてる人間だから何度か死にかけた。
めちゃめちゃ良〜〜〜い映画でした。