Mr.ノーバディをみた

冴えないお父さんがめちゃくちゃ強いって話なんだけど、めっちゃ笑っちゃった。


家庭内ヒエラルキーで最底辺のお父さん。
嫁にはごみ捨てで怒られベッドは境界が引かれ、年頃の息子にはウザがられる。
唯一幼い娘だけが好意を向けてくれる可哀想でどこにでもいるお父さんが、自宅に押し入った強盗を特定し娘の私物を取り返しに行くことで雪だるま式に展開がでっかくなって行く〜てやつなんだけど、お父さんがマジで強い。
でもオッサンだから所々現役とか若者に殴り返されたりするから、オヤジ!無理すんな!!となる。
おすすめはマフィアの弟とバスの中でやりあった時に、息が出来ずに意識が遠ざかるマフィア弟の首を裂いてストローを差すことで呼吸しやすくしてあげる優しさ溢れるシーンです。

このオヤジ、昔はめちゃくちゃ人殺してたが、今までいかに「普通の人ロールプレイング」を頑張っていたか、それをする前はどんな組織でどんな仕事をしていたかを捕らえた敵に語りたがるんだが、語る途中でどいつもこいつも息絶えてガッカリしてるの可愛かった。
家族が会話してくれないから関係ない人に話しかけるおっさんみたいだった。
特にあの時使った銃はコレで〜いやアレだった……とか全然どーでもいいこと拘るとことか。

終盤はマフィア組織vsお父さんの図で閉所でのトラップ&銃撃戦なんだけど、主人公同様「普通の人」に成りすましていた主人公父と兄弟共々「やっぱやめらんねぇぜ!!」と楽しげにショットガンぶちかましたりしてんの笑った。

淡々と敵撃破したり瀕死の敵並べて自分語りするヤベー奴なのに前半の冴えないどこにでもいるオッサンという部分を見てるからか怖さをあまり感じなかった。
おじいちゃんも無邪気に敵を殺すやばいジジイなのに可愛いんだよな……楽しそうに銃ぶっぱなすからかな……?

楽しくなって笑っちゃう、月曜日に観るのにピッタリな映画だった。