パルプ・フィクションをみた

154分はなげーわ。
いつも通りネタバレ感想。





群像劇って初めて手に取った作品が伊坂幸太郎なんですけど彼の小説を読んだ時もこの映画を見た時も「繋がる」までが長い長い。
金時計の男のエピソードでようやく笑えて、レストランの強盗であー!てなり、ラスト「奇跡」を信じて足を洗っていれば……と既に観た未来に頭を抱えた。
こういう作品のいい所ね。
ピースがハマった瞬間が1番気持ちいい。


これ順番的には
金時計の男(ブッチ)が少年時代に親父が収容所で死んだのを同僚だったと訪れた男に教えてもらい、彼の形見だよ……と曾祖父から代々伝わる金の腕時計をブッチに託した所から始まって(なお腕時計をベトナム兵?にボッシュートされないように父はケツの穴に時計を隠し、その意志を受け継いだ同僚もまたケツの穴に隠していた「運」のついた時計である。)
ヴィンセントとジュールスのお喋り殺し屋2人組がアタッシュケースの回収の最中敵のマグナムが「奇跡」か「偶然」か全弾はずれ無事回収するも帰りの車中で拳銃が暴発して捉えていた男の脳天ぶっ飛ばし、血まみれの車や死体の処理をしたあとレストランで朝食をしていたが、カップル強盗に襲われるも何とか退け、今朝の「全弾はずれ」を奇跡だと信じたジュールスは殺し屋の引退を考え、偶然だと笑ったヴィンセントはボスの奥さんのミアとの食事会に向かう。
一方ボスはブッチに夜に行われるボクシングの八百長について密談。
ヴィンセントはミアとの食事の前にヘロインを仕入れ、一発キめてからお迎え→食事→送り届ける〜と任務をこなしたがヴィンセントがトイレに行ってる間にミアがコカインだと思ってヘロインを鼻から直吸いしてオーバードーズ、死にかけのミアを連れて夜の街を疾走、ミアは何とか一命を取り留める。
その晩ブッチは八百長で負けるはずの試合で相手を殺して逃走。
翌朝の列車で依頼金持ってロスからおさらばだぜ!と思っていたら彼女が金時計をアパートに忘れたため取りに戻ったところ台所に何故かマシンガンが置いてあり、構えたところトイレからブッチの暗殺を命令されたヴィンセントが出てきたのでうっかり殺してしまう。
アパートから上機嫌で彼女の元へ急ぐブッチだったがその帰りにボスと鉢合わせ追いかけっこ。
逃げ込んだ店でボス共々捉えられ、何をされるかと思いきや呼ばれた警察と店のオーナーが「まずはコイツから」とボスを奥の部屋に……奥の部屋からはボスの喘ぎ声が響き、ブッチはこの隙に逃げようとするが見捨てらんねぇ!と日本刀を手にオーナーを袈裟斬り。ボスも自分に突っ込んでた警官をなぶり殺すのに忙しいのでブッチに今あった出来事を忘れ二度とロスに戻らなければ今回の八百長を反故にした件はチャラにしてやると言われ、ブッチは彼女と金時計を手に街を出るのであった……。


って話なんだけどこれの順番がごちゃごちゃで、ほんとヴィンセントとミアの食事会とか欠伸止まんなかった……。
でも八百長とミアのオーバードーズが同じ夜の出来事で、翌朝殺し屋から足を洗わなかったヴィンセントはマシンガンで逆にブッチに殺されるって流れに視聴者が映画終盤で気付く構成になってるので、ヴィンセントとジュールスが「奇跡」だ「偶然」だってやいのやいのしてる時にはヴィンセントの憎めないキャラクターに好意を持ってるこちら側としては、「その奇跡にあやかってお前も殺し屋やめろ!!!」てめっちゃ思うんだけど、もう逃れようのない「運命」なんだよなぁ、と。
時間的に長い(あとそれ以上に長く感じる)映画なのでまた観るってのは多分ないけど面白い映画だった。