貞子をみた

映画の途中でトイレ行きたくなっても我慢してきたのに初めてトイレ行っちゃお、てなってしまった。

 

うーんこの、うん。

ちゃんと怖いと思うけどぉ……いやそんなに怖くない?それなり?

 

貞子さん一体何しに出てきたんだろう……。

母親に捨てられた?愛を知らない子供?を?呼び込んで???

 

 

は??????

 

 

あと撮ったら死ぬとかソレ(親の愛情云々)持ち込んだら関係ないがや。

いっそ動画みたやつとか差し込まれる骸骨絵見たら死ぬとかならもっと緊急感あったろうに。

つまり何故か出てた水溜りボンドがばたんきゅーすればもっと笑えた。(ホラー映画を観に行ったんだよな??)

 

多分中高生を引き込むためにYouTubeとか動画投稿者を絡めてきたんだろうけど、うーーーーん。

 

唯一「お、最高〜」てなったの、貞子全く関係ないが(マジで関係ない。貞子出る前の演出だもの。)佐藤仁美が精神的に追い詰められて池田エライザに突っかかってるところと、池田エライザのギョロギョロ周囲を伺うあの目ですね。

 

ていうか貞子ってもっとゆっくりじわじわ近付いてきて目線外したらいつの間にか背後に立ってる〜てイメージなんだけど、すごい動きが素早くて筋肉すごそ〜てなってしまった……。

貞子筋肉あるの?あれは霊的パワーによる四つん這い歩行?滑るように四つん這いで進行してたから床に油でも撒いて滑りよくしてんのかなって思っちゃった……池の水じゃあんな滑りよくないよね、きっと。

 

なんていうか、ガッカリしたよ!

池田エライザが好きなら観に行けばいいんじゃないかな?!

 

 

追記

貞子観るくらいなら「来る(http://kuru-movie.jp/sp/index.html)」をもう一度観る方がいいなと思ったのでなんでそう思ったかをつらつら続ける。

今更だけど普通にネタバレします。

 

親から与えられるはずだった愛を得られなかった子供(またはそんな幼少期を送ってきた大人)を食い物にしている今回の貞子。(まずここの段階で私の読み取りが違ったら申し訳ないけど私はそう池田エライザが言ってたので額面通り受け取る)

その割には「幼少期の愛が欠乏している」描写がくっっっそない。

貞子復活のトリガーになった幼い女の子は生まれた時からクローゼットに隔離されて、お母さんからは「お前はいずれ人を殺す」「貞子の生まれ変わりだ」と睨まれながら育つ。

まあこの女の子に関してはアリ。

その割には言葉をよく理解しているのが気になるが喋れなければ物語が動かないからしゃーないのだ。

 

問題は池田エライザとその弟。

終盤明かされる「実は両親がうんたら(離婚だったか死別だったか忘れた)で施設育ち、お互いがたった1人の家族なのだ!」という設定、ぽっと出すぎて「は?」て感じ。

主人公の池田エライザがガンガン押してくる患者の佐藤仁美を強く拒絶できないのは必要とされない自分を自覚するのが嫌だから〜とか弟がいつまでもおちゃらけて愚か者を演じてはそれを敢えて動画投稿者として全国に発信しているのは、機能不全家族内でピエロの役割をしていた名残だとかそんな描写はないのだ!!

読み取ればいいのか?!できるかー!!

 

描写出来ないなら!!ただ弟の安否に一喜一憂して貞子という怪奇に触れていけば良いのだ。

家族愛についての謎ポエムとかいらんのや。

メインは貞子という怪異のトリガーとなった女の子で良かった筈なのだ。

池田エライザが可愛くてスタイルいいからって変に使おうとするからくそ駄作になる。

可愛い女の顔が恐怖に歪むだけでも「今回の」貞子は良かったのだ。だって設定やシナリオがクソだから!!!

 

結果池田エライザはどうなったか?

弟を救いに行った筈が弟に庇われて、弟は貞子に水底まで連れていかれる。

貞子に魅入られた女の子を「あなたが死ぬ必要はない!お母さんがいなくても私がそばにいるから、逝っちゃダメ!」と引き留めたくせに、弟が貞子に引きずられる様を見てSANチェック、失敗、アイディア成功、発狂ロール、6番引いて、制御不能のチック、震え、あるいは会話や文章で人と交流することができなくなり、せっかく助けた女の子のそばにいてやることも出来ずに女の子は「お姉さんの声、届いたよ。だから戻ってこれたんだよ」と感謝を述べたが池田エライザは震えたままに姿を見せることも出来ずに病室で引きこもり。

女の子が去った後、貞子がやって来て池田エライザを……

というオチになるのだ。

 

池田エライザは「愛」がどうたらとそこまで推理できていたので、チックや交流不可能なまでの恐怖症を引かず、きちんと女の子と向き与えていれば貞子に襲われずに生存出来ていたんじゃないかな、と思う。

女の子は「命の危機」は助けてもらえたけれど、愛を貰えなかった「心の傷」は癒えていない。

癒えていないということは、それが貞子を呼ぶトリガーになっているのだから、事件は解決していない。

単純にバッドエンドですな。

 

 

一方「来る」は、胸糞悪い家庭内不和をこれでもかと言うほどじっくりねっとり描写しまくって「アレ(原作でいうぼぎわん)」の恐怖を煽りまくった。

ぼぎわんの標的になった主人公、主人公の妻、主人公を妬んでいた会社の後輩、学生時代の友人、主人公が頼った霊能力者、ぼぎわんを鎮めるために各地から宗派関係なく集められた霊能力者諸共殺せるものは殺し尽くした。

けど貞子と違うのは、ぼぎわんのトリガーとなった主人公が死んだあと、主人公の子供であるチサが「私はいなくてもいい子」と思ってしまってぼぎわんに連れていかれそうになった時に、主人公が頼った霊能力者の女の子が池田エライザみたいに「いなくてもいいなんてダメだ」と子供を引き留め、池田エライザとは違って子供を外に無理やりにでも連れ出したことだ。

生かしておくとろくなことにならない子供をそれでも連れていく、生かしていく、面倒を見ると引っ張り出して連れていった気概が「来る」にはある。

貞子にはなかった。

 

あと純粋に「来る」の除霊シーンがかっこよかったのとエンターテインメントとして最高だったから、どうせ貞子も来るも「ホラー」としてはクソ映画なら、より面白いほうをオススメするよって話。