マダミスのシナリオライターがすぐ近くにいるのにマダミスプレイどころか全く触れてない松本です。
私YouTuberだと東海オンエア滅茶苦茶好きなんですけど、ついこの間その東海が生放送でマーダーミステリーのプレイ動画流してたんですよね。
一応タイトルに「人生で一度しかプレイできないゲーム」とあったから（とはいえTRPGプレイヤーの大半は滅多なことがない限り、同じシナリオを遊ぶことは無いし、ゲームマスターに相談無しでかつてプレイしたシナリオ卓に混ざることは「ご法度」なので）きっとレジキャン（松本が普段遊んでるメンバーグループ名）の面々とオフ会で東京やらに行かない限り「マーダーミステリー」はプレイしないだろうなぁと思いつつも、TRPGプレイヤーの「性」ってやつで視聴しなかった。
東海好きの私からすると恐らく「一生再生できない動画」になったわけだ。
「プレイしないと思ってるなら見りゃええやん」
とTRPGで遊ばない方らは思うかもしれませんが、普通のRPGゲームでも、誰だって展開を知ってるゲームを純粋に楽しむことって難しいじゃないですか。（普段ネタバレMAXな映画感想書いてるやつが何言ってんの？って話だけど……）
ファイナルファンタジーXがめちゃくちゃ好きなんで例えに出すけど、アレの結末知ってたら感動って薄れると思いません？（FFX知らんかったらごめんやけど）
「何も知らずにスピラに流れ着いた主人公ティーダ」と同じ目線、同じ思考を共有するからこそ、召喚士の旅に同行することで徐々に分かっていく「異世界スピラ」の文化やそれぞれの考え、使命に困惑したり、同調したり、怒ったり、悲しんだり出来るわけよ。
とはいえ、ああいうゲームはシナリオ通りに進めて、そうして決まったエンディングを迎えるゲームです。
アンダーテールも、ニーアも、FEもメガテンも、複数のエンディングがあるけれど、そこへ至る道、エンディングへのフラグは決まっているものなわけで。
TRPGはそこがちょっと違うと思うんですよね。
トゥルー、グッド、バッド、ハッピー、メリバ、まあエンディングはシナリオ作成者によって沢山作られてると思うし、ゲームマスターの裁量でちょこちょこ弄られると思うが（実際「シナリオにない」からと新しくシナリオ作成者にエンディングを作って貰ったことがある。どうもご迷惑をおかけしました、また遊びましょう！）到達点は用意されている。
ただ、過程だけがそれぞれ違う。
一緒に遊ぶメンバー
その時の自分のコンディション
シナリオを回すゲームマスターの技量
ダイスの出目
人によってまあ増えたり減ったりするだろうけどだいたいこんなもん？
これらで全然、エンディングまでの過程が違ってくる。
通常のゲームでもそれぞれプレイヤーがどう思うかは違うと思うけど、「主人公」の選択肢はだいたいが「はい」「いいえ」が、TRPGはプレイする「自分」次第。
Aというキャラクターを喜ばせる行動をとってもいいし、ムカつく奴だと喧嘩腰で臨んでもいいし、他のプレイヤーに任せて自分は関わりを持たなくてもいいし、あんまり良くないことだが……それこそ殴ったり、倒しちゃったりしてもいいのだ（確実に一緒にプレイしている他のプレイヤーとゲームマスターに嫌われそうだけど）。
同じシナリオだけど、違う道を辿ってクリアしたり、ゲームオーバーしたりする。
それがTRPGの醍醐味ってやつ。
正直に言うと、野良で卓参加するといわゆる「地雷｣プレイヤーやゲームマスターに当たっていや〜な気分になる時もあるが……。
それでも、同じシナリオは二度とプレイしない。
人生と同じで「やり直し」が効かないゲームだと思っているから。
あの時の技能判定で失敗しなければ
あの時あそこの情報抜き忘れなければ
あの時こういう行動を取っていれば
バッドエンドを迎えたり、自分のPCが死んだ時ほど後悔する。
設定考えて、その設定のキャラクターに成りきってゲームに参加するから。
愛着があればあるほど。
でもやらない。
「初めてこのシナリオをプレイする他のプレイヤー」が純粋に楽しめ無くなるから。
一緒に遊ぶ顔も名前も知らない、今日初めて喋る画面の向こうの相手と数時間、半日、何日間か掛けて楽しむゲームは、相手を思いやる気持ちが必要なのだ。
東海がここ最近ボードゲームにハマってるのは動画視聴者ならわかると思う。
（麻雀、カタンをサブチャンネルで遊んでる動画が最近アップロードされたので）
その流れで「新しいゲーム」であるマーダーミステリーに興味を持ってくれるのは、TRPGプレイヤーとして嬉しいことだ。
「人気者」が楽しむと、そこから新しく人が入ってくるし。
かつての私もそうだったから。（所謂「動画勢」ってやつ。そんで、あの時動画見なけりゃこのシナリオプレイ出来たのに……いやいや、あのリプレイを見たからTRPGに興味持って募集卓に乗り込め〜出来たから……うーん！ってよくなってた。）
だから、uuum所属の東海オンエアだし、これ「企業案件」なんだろうな、と思ってた訳。
ただ……
MYSTERY PARTY IN THE BOX【公式アカウント】 on Twitter: "現在弊社商品のプレイ動画が上がっているということで確認調査中です。マーダーミステリーというジャンルの性格上、本シリーズの作品はいったん内容を知ってしまうと以降はプレイを楽しめなくなります。プレイ動画やリプレイ記事の配信やアップロードはやめていただきますようお願いします。続く"
このあとこの件に関してなんのツイートもないから結局どうなのか分からないけどどうやら企業案件ではないっぽい。
とはいえ「ファンである」っていうフィルター掛かってるからかもしれないけど、タイトルには「一生に一度」概要欄には「マーダーミステリーに興味がある人、ボドゲ等プレイする人は観ないで！」とあり、動画内でも「この動画観たら二度とこのゲームプレイできなくなるから、やりたいなら見るなよ」と告知していたようなので、そこまで叩くほどではないのでは？？と思ってしまう。
（というか、もしかしてそんなに「炎上」してない？？？）
「SUN DOG」みたいな「公演型」ならそもそも撮影出来ないし、出来たとしてもそれこそ一発で「これは企業案件だね」ってわかるけど、あれはあれで金かかってるだろうからマダミスぜんぶを公演型には出来んし、版権あるやつじゃなくて、フリーのシナリオでリプレイOKのもので遊ぶか、それこそ虫さんとかメンバーがオリジナルで作ってやれば良かったのかもな。
難しいよね。
ただ、普段カタンや麻雀すらしない東海視聴者が、この動画をきっかけにマダミスやTRPGにハマるかもしれない。
かつて「TRPG学級会」で度々話題にされた私たち「動画勢」みたいに。
でもまあ、やっぱりダメなものはダメだから、動画削除とかになるのかもしれんね。
（説明書には配信✕とは書かれてないけどHPには配信リプレイ控えて欲しいとは書いてある。かと言って、ボドゲ買ったやつが説明書はともかくHPまで見に行くか？と聞かれたら、私は「見に行かない」けど。）
このカッコ内も「信者の擁護」になりそうだなぁ。
書いてない方が悪いなんて口が裂けても言わんけど、非電源ゲームの「ネタバレご法度」が、外の人間には分かりにくいのも確かじゃん？
でもやってる事はミステリー小説頭っからケツまで朗読してんのと一緒だし、いくら「観たら二度とプレイできない」と告知しててもファンは「東海オンエア」の動画観たいわけだし……。
そもそも東海オンエアのファンである身であれこれ言う権利ないのかも……。
公式さんが早く結論か決着付けてくれりゃあええんだけどね。
2020.3.23.追記
さっきてつやがTwitterで今日の24時に非公開にするとツイートしてましたので、運営とuuum事務所でなんらかのお話し合いはしたんだろうなぁ〜と思います。
東海は東海で理由を説明しないやろなぁ、と思うので、なんだかなあなあになりそうだけど、「自分の作品は自分でしっかり守る」ための注意文とかはしつこいくらいにあちこちに書いておいて損はないんだろうなと思った。
ちなみに今日ニコ生でかずらが所属してるサークルのマーダーミステリー書き下ろしシナリオを声優さんがプレイする生放送してました。
マーダーミステリー・ザ・ライブ 維新奇談『四つの眼窩』 出演：小野賢章ほか - 2020/03/23(月) 19:00開始 - ニコニコ生放送
これは公演型で最初から公式でオープンされてるものなので（一般ユーザーはタイムシフト予約してないと見れないんだっけ……？ プレミアムは今からでも見れるようになってるとと思うので）これを機に「マーダーミステリーってどんなんよ」と気になった方は是非。
私も勧められてようやく観ました。
犯人は外したけどなかなか面白かった。
メンバー内では「ハンドアウトが複雑なインセイン」って評価だったんで、インセイン、ビガミをよくプレイするなら楽しめるかも……？
「情報は戦いを挑んで抜くもの」だと思っているので、結構簡単に動画内で情報共有サクサクしてるのは新鮮だったかな。
それでは、よいTRPGライフを。
今回のことで下火にならないことを祈る。
